新規事業で直面する「死の谷」の乗り越え方

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新規事業の担当者が知っておきたい「死の谷」とはーー。新規事業担当者が直面する問題に「予算が枯渇する」「顧客が見つからない」「賛同者が社内にいない」「モチベーションが上がらず燃え尽きる」といった4つが挙げられます。

『技術経営の考え方~MOTと開発ベンチャーの現場から(著・出川通)』では、これらの新規事業の実証実験におけるつまづきを「死の谷」と表現しています。そこで、本記事では、新規事業の担当者が直面する4つの課題とその乗り越え方、他社事例をご紹介します。

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■目次

  1. 新規事業の実行者が陥る「死の谷」とは?
  2. 「顧客」の死の谷はなぜ起こる?
  3. 「賛同者」の死の谷はなぜ起こる?
  4. 「予算」の死の谷はなぜ起こる?
  5. 「実行者」の死の谷はなせ起こる?
  6. 【無料DL可能】『新規事業で直面する「死の谷」の乗り越え方』徹底解説書

1. 新規事業の実行者が陥る「死の谷」とは?

『技術経営の考え方~MOTと開発ベンチャーの現場から(著・出川通)』では、事業創造プロセスである、アイデア探索、事業化、市場への拡大においてつまづくポイントを「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」の3つに分類しています。

魔の川とは、製品化の見込みが立たず、研究に要したコストが水の泡になる状態です。死の谷とは、開発段階を上回る資源・資金を投入するため落ちれば死ぬほどの深い谷になる状態を指します。ダーウィンの海とは、競合他社との競争や顧客にもまれて淘汰されずに生き残れるかどうかの状態を指します。

「死の谷」は、新規事業における仮説検証や事業化のフェーズで起こります。死の谷は、経営者と実行者では意味合いが異なります。経営者にとっての死の谷は、文字通り落ちれば死ぬほどの高い谷でありますが、実行者にとっての死の谷は「兵量が尽きたカラカラの大地」です。言い換えると、実行者による「死の谷」は、顧客が見つからない、賛同者が社内にいない、予算が枯渇する、モチベーションがあがらないといった状態を指します。

以降では、実行者が直面する「死の谷」を解説していきます。

2. 「顧客」の死の谷はなぜ起こる?

「自分たちが考えたソリューションが市場になかなかフィットしない」「新規事業を欲している顧客が見つからない」ということはよく起こります。これらの原因として、顧客分析の進め方が誤っていたり、提供価値の解像度が十分に高まっていなかったりすることが挙げられます。

ユーザー体験やサービス自体の改善などのソリューションに時間を割くよりも、顧客が持っている課題感に対して、現在進めている新規事業がどのような提供価値をもたらせるのか分析し理解することに努めましょう。

顧客分析はサイコグラフィックス(個々人の価値観と行動を分析する手法)がおすすめです。顧客行動を起点に分析を進めることで、顧客のペインとゲインを明らかにでき、最適なソリューションを把握できます。その結果、市場には存在しない独自の提供価値の定義ができるようになります。

顧客行動起点

顧客行動起点

また、ステークホルダーマップを用いて、新規事業を取り巻くステークホルダーとお金の流れを整理することも有効です。情報を整理することで、ビジネスモデルの仮説構築を円滑にして、ピボット時にも早く行動できるようになるためです。

3. 「賛同者」の死の谷はなぜ起こる?

新規事業を立ち上げたは良いものの「既存事業のアセットが有効活用できていない」と感じる事業担当者は多いでしょう。これは、既存事業のアセットや求められている成果を十分に理解できていないことで起こります。

既存事業と新規事業では、求められている成果や事業に対する思考法が異なります。事業のリスクに対してオペレーショナルにアプローチする既存事業は、効率的に事業をまわすことを重視します。一方で、事業のリターンに対してイノベーティブにアプローチする新規事業は、新しい仮説をスピーディに検証していくことを重視します。

思考法のちがい

思考法のちがい

新規事業担当者は、こうした思考法のちがいを理解して「既存事業の協力は実績や成果がないと受けられない」という前提を受け入れましょう。

「既存事業に求められている成果は何か」「新規事業がその成果に貢献できるのか」「シナジーは生み出せるのか」といった視点を持ち、既存事業に掛け合うことで相談にのってもらえる範囲は徐々に広がっていくでしょう。

4. 「予算」の死の谷はなぜ起こる?

予算の確保ができず、常に予算が枯渇している状態に直面する新規事業は少なくありません。こうした状況は、新規事業担当者と経営層のあいだで、事業の成功基準の設定ができていないことが原因で起こります。

スタートアップの場合、起業家は複数のベンチャーキャピタリストに事業をプレゼンし投資を受けます。しかし、企業の場合、新規事業と社長/取締役のあいだには経営企画が入ります。そのため、新規事業担当者は投資を受けるためには、経営企画に事業実績や成長可能性などを伝え、戦略策定や投資判断についての協力を得る必要があります。

しかし、企業において経営企画が単独で新規事業の成功基準を設定するのは現実的にむずかしいこともあります。そこで、新規事業担当者は、経営層が投資判断をしやすいように、彼らと事業の成果をこまめにすり合わせ、頻繁にアウトプットすることが重要です。

具体的には、市場規模・ターゲット顧客の数・競合の売り上げなどマクロの数字を抑えた上で、新規事業の成果として試行しているものをこまめに投資家(経営企画・社長/取締役)とすりあわせることです。さらに、試行によって判明した「確かなこと・確かではないこと」などの事業判断についても報告することが重要です。

予算確保の手法:ステージゲート方式

企業が実際に取り組む新規事業の投資判断として、株式会社リクルートや株式会社サイバーエージェントは「ステージゲート方式」を採用しています。

ステージゲート方式

ステージゲート方式

リクルートは、新規事業の年商とともにステージが変わっており、サイバーエージェントは時価総額でランク付けしています。ゲート基準に左右されるリスクはありますが、自社に適した事業の成功基準を設けておくと投資判断が明確になり、予算を確保の見通しが立てやすくなるでしょう。

5. 「実行者」の死の谷はなせ起こる?

最後に、新規事業担当が成果が出ずに燃え尽きてしまったり、不安を抱いたりすることで起こる「実行者の死の谷」があります。実行者のモチベーションの低下は「成果の不在」が原因になることが多いでしょう。

解決策は、新規事業において「自分たちが成果とするのは何か」をこまめにすり合わせることです。ここでいう成果は「予算の死の谷」で言及していたような、日々の試行結果を指しています。

また、外部の協力者やセカンドオピニオンを受けることもおすすめです。自社に限らず、他社や顧客を巻き込むことで、市場や顧客理解が進み、新規事業に対するモチベーション向上につなげられます。

成功事例:他社・顧客の巻き込みに成功した「plusbenlly」

NECパーソナルコンピュータ株式会社の新規事業として、キュレーションズ株式会社と共同開発した「​​plusbenlly」は、他社や顧客の巻き込みがうまくいった事例です。

他社巻き込みの成功事例

他社巻き込みの成功事例

製品開発にたずさわったキュレーションズのプロジェクトマネージャー藤島は「リリース前の段階でたくさんの企業や顧客を巻き込むことで、市場理解・顧客理解が進むだけでなく、購買意欲もあげられた」と巻き込みによる自身の経験を話します。

製品の仮説検証の段階で、他社や顧客を巻き込むことは、事業担当者のモチベーションを高める要素になります。副次的な効果として、多くの企業が参画し、顧客の見通しが立っている状態は、経営層による投資判断もしやすくなります。実行者のモチベーションだけでなく、予算確保の観点でも他社や顧客の巻き込みは効果があることを成功事例として知っておくと良いでしょう。

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